茅ヶ崎恵泉教会牧師 坐間 豊
みことばの贈り物(29)2009年12月
12月になり、クリスマスソングが目白押しです。デパートやお店などで、たえず流されています。多くはいわゆる讃美歌調の演奏ではなく、編曲されています。ポップス系、ムードミュージック系、リラクゼーション系、ジャズ系、アカペラ系、インストルメンツ系(カラオケ?)等々、聞いていて楽しいです。クリスマスは音楽の季節です。
すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った、
「いと高きところに、栄光 神にあれ、
地には平和、御心(みこころ)にかなう人にあれ。」
(新約・ルカによる福音書2章14節)
この賛美は、壮大です。商店街の通りでも、デパートの催事場でもなく、大草原です。そこで羊たちがのびのびと草を食み、休んでいました。野外です。夜です。星が空から降ってくるようです。焚き火が燃えていたでしょうか。静かです。コンサートには、格別な環境です。 ただし、前売り券は無かったのです。だから、聴衆は、居合わせたわずかな羊飼いだけ。神様への賛美が、いきなり響き渡ったのです。
まず、なによりも驚きが先に立ちました。声が大きかったからではありません。この天使合唱団に先立って語られた口上に、羊飼いたちは腰を抜かすほど、びっくりしたのです。
「恐れるな。私は民全体に与えられる大きな喜びを告げる。
今日ダビデの町で、あなた方のために救い主がお生まれになった。この方こそメシアである。あなた方は布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなた方へのしるしである。」
(ルカによる福音書2章10〜12節)
昔から約束され期待されてきたとはいえ、その救い主が今お生まれになられ、しかも、その知らせをこうして自分たちが“直接”受けることになるとは!内容は喜びですが、羊飼いたちにはまず驚きだったのです。その気持ち、分かります。素晴らしすぎて腰が立たなかったのではなかったでしょうか。
そんな羊飼いたちが事の次第をわきまえて、「そうだ、こんな素晴らしいことを告げられたのだから、そのしるしを頼りに救い主の誕生をお祝いに出かけよう!」と立ち上がったのは、まさに、上に記した「天使の合唱」を聞いたからだったのです。
メッセージが語られ、神様への賛美に包まれ、愛に満たされました。
世界で初めてのクリスマスコンサートは、こうして、最初の聴衆を喜ばせ、励まし、力を与え、さらに広がって行くのでした。
今日、クリスマスの歌声が、至るところで聞かれます。「ジングルベル」や「そり滑り」など讃美歌でない季節の歌もありますが、多くはクリスマス・キャロルを含む讃美歌です。「きよしこの夜」「まき人羊を」「荒ら野の果てに」「あぁベツレヘムよ」「神の御子よ今宵しも」「もろびとこぞりて」「羊はねむれり」まだまだたくさんあります。耳に慣れ親しんだ曲であっても、歌詞まではよく知られていないかもしれません。BGMなら、歌詞にあまり気づかないからでしょうか。歌詞にもメッセージがあります。あなたへの神様からの知らせです。
願わくは、クリスマスの喜びを耳傾けて聞き、受け止め、ご一緒にその感謝の輪に加わっていただきたいなぁ、と思います。
初めて教会で迎えたクリスマスで、降誕劇が行われ、天使が「いと高きところには栄光神にあれ、地の上には御心にかなう人に平和あれ」と声高らかに唱えました。この言葉が伝える荘厳、神聖、高貴、清楚、愛と包容に、いっきに心が開かれた思いでした。
今年もクリスマスを喜ぶ賛美がたくさん歌い上げられ、そのメッセージに心開かれる方々がおられます。あなたもどうぞ加わって下さい。